皆さま、ご機嫌麗しゅうございますか?
今では、様々なことの情報源といえば、SNSなどをメインとしたインターネットよ、という方が多くなってきていると思うわ。
ホム マリも、タイタイ料理の情報を、日々そういった形で楽しんでいるの。
でも、インターネット上の情報は、膨大過ぎて、川の流れのように、目の前を流れ去ってしまうと、その一滴を追いかけたり、後から探し出すことは意外と大変なのよね。
ところが、雑誌は、その中の情報がアップデートされることがない故に、後にその当時を感じ取ることができるのよ。
もちろん、情報自体は、使えなくなっていることもあるかもしれないけれど、それらですら、現在に繋がる何かを示してくれていることに気付くときがあるの。
なんだか抽象的なお話で、‘?’と思われるかもしれないけれど、タイバンコクのことを紹介している雑誌においても、‘現在に繋がる何か’を教えてくれていたものがあるのよ。
今日は、そんな一冊、「旅 こんなバンコク、知ってました? 2006年2月号(新潮社)」のお話。

バンコクの概念を変えた雑誌

旅 こんなバンコク、知ってました? 2006年2月号(新潮社)」のお話をするうえで、最初にお話しておかないといけないことがあるわ。
それは、こちらの「」という雑誌、残念ながら2012年に休刊されているの。
毎回世界中の素敵な街を、興味深い切り口で紹介してくださっていたわ。
ホム マリの記憶では、ヨーロッパこじんまりした町など、ちょっと‘通好み’な都市をフューチャーされることが多くて、読めば必ず‘行ってみたい!’と思わせてくださる雑誌だったの。
もともとは、大正時代に、近代的な‘’が広がったことにより発刊された雑誌だったそうよ。
途中、戦時下で休刊されたり、出版社が変わったりしながらも、長きにわたり、その時々の‘’を紹介され続けていた雑誌なのね。

そんな「」が、バンコクを特集された2006年当時、ホム マリは、丁度バンコクに在住していたのだけれど、本屋さんで手にしたとき、ある種の衝撃を受けたのを覚えているわ。

表紙を飾っている64階のルーフトップバー・シロッコは、当時話題となったわね。しかも、今でもバンコクを代表するお店ね

それまでのバンコクも含めたタイといえば、ゾウお寺といった古典的なイメージがまだ強く、タイを訪れる方々もそういったエスニック的要素を求めていらしたところがあったと思うの。
でも実際に住んでいると、丁度その頃、バンコクには新しく綺麗なショッピングセンターができてきたり、新しいタイの感性が反映された、お洒落カフェレストランが徐々に増えつつあるときだったわ。
食いしん坊在住者としては、タイ料理だけでなく、イタリアンフレンチも凄いのよ~!と心の中で叫んでいたけれど、当時バンコクに遊びに来てくださるホム マリのお友達も、あまりバンコクにそういうのを求めていなかった感があったのは確かね。
でも、それらの中には、世界で取り上げられるレベルのものもあって、是非、日本からいらした方にも体感して頂きたいと思っていたの。

そんな中、「旅 こんなバンコク、知ってました? 2006年2月号(新潮社)」を手にし、正にホム マリが感じていたバンコクを目の当たりにしたわ。
古き良きタイっぽさと新しさのバランスが絶妙だったのよ。
取り扱っている個々のお店のセンスはもちろんのこと、ピックアップしてらっしゃる町がトンローチャルンクルンといった、当時のガイドブックでは、まだあまり目にしないような地区で斬新な感じだったわね。
それに、バンコクパワースポットをいち早く紹介されていたり、タイロイヤルプロジェクトについても書かれているのよ。

出版から15年ほど経った今、改めて読み返してみると、「旅 こんなバンコク、知ってました? 2006年2月号(新潮社)」を通して見るバンコクは、全く違和感なく感じられるの。
当時は、最先端として取り上げられていたものが、現在では定番となっていたりして、今からバンコクに行くとなっても、参考にすることができる部分がとても多いのよ。
確かに、変わってしまったお店があったり、当時は開通したての地下鉄が今では驚くほど延伸し、バンコクの街自体が拡大していて、昔のバンコクという枠では物足りなさがあったりはするけれど、決して古臭くて時代遅れな印象ではなく、それら全てが、バンコクという街の成長の過程を示しているように思えるの。

旅 こんなバンコク、知ってました? 2006年2月号(新潮社)」は、今となっては、手に入りにくい雑誌ではあるけれど、これ以前とその後で、バンコクの楽しみ方が大きく変化した、丁度ターニングポイントとなったガイドブックではないかとホム マリは感じているわ。
それでは、皆さま、チョクディーカ。

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