皆さま、ご機嫌麗しゅうございますか?
ホム マリは、タイの食器、セラドン焼やパイナップル模様のブルー&ホワイトの食器が好きで、以前からちょこちょこ集めているのよ。
特に、お家でタイ料理作りに励むようになって、それらの活躍の場が格段に増えて、益々タイの食器に対する興味が深まっているの。
そんな中、一冊の本に出逢ったのよ。
今日は、「タイ・カンボジアの陶磁(1996年 福岡市美術館発行)」のお話。
美しさとユーモアが一体となったタイの陶磁器
そもそもホム マリが 「タイ・カンボジアの陶磁(1996年 福岡市美術館発行)」 という本を知ったのは、何かタイの食器に関する本は無いものかしら?と思って探していたら、見つけたのよ。
タイの食器に関する日本語の本って、なかなか無いので、直ぐに入手させて頂いたわ。
こちらの本は、福岡市美術館が1996年に、本書と同名の展覧会を開催されたときに出品されたものの解説付き総目録として出版されていたのね。
ページを開くと、出土した遺跡(窯)ごとに紹介されていて、先ずは、紀元前のバンチェン遺跡からの陶器が登場したわ。
このバンチェン遺跡のことは、以前、タイランド・スペシャリスト検定のときにお勉強していたけれど、こうして実際にお写真でそこから出土した陶器や解説を拝読すると、ホム マリの中でのリアリティが増して、楽しかったわ。
それにしても、紀元前から立派な器が作られていたのね。
その次は、アンコールワットで有名な、クメール王朝時代に造られたものが出ていて、こちらは、既にセラドン焼のような釉薬が掛けられたものがあったわね。
それに、ゾウやウサギなどをデフォルメした作品もあって、ホム マリの目からも可愛らしい!と思えるものなの。
当時、作陶された方々のセンスやユーモアを感じ取れるわ。
そして、タイの陶磁器のことを少しご存知の方ならお聞きになったことがあるのではないかしら、スコータイやシーサッチャナライの陶器たちの登場よ。
所謂、サンカローク焼ね。
もうこの時代のものになると、今のお店で売られていてもおかしくないほどの作品ね。
驚くことに、古さを全く感じさせない図柄なのよ。
スコータイ王朝時代の碑文にも出てくる‘魚’の模様が愛らしく、お米と共に‘魚’がいかにタイ人の生活に密接なものだったのかが分かるわね。
サンカローク焼は、日本にも輸出されていて、江戸時代には‘宋胡録’と呼ばれて、茶人の間で人気があったのが凄く共感できるわ。
因みに、マンゴスチンを模ったものは、日本では柿と呼ばれたそうよ。
その後も、タイ北部の窯で焼かれたものやミャンマーの陶器なども紹介されていて、思わず見入ってしまったわ。
こうして、タイの古い陶器を知ることによって、更にその魅力に惹きつけられたわね。
ホント、この 「タイ・カンボジアの陶磁(1996年 福岡市美術館発行)」 という展覧会、もう一度開催していただけないかしら!?笑。
それでは、皆さま、チョクディーカ。