皆さま、ご機嫌麗しゅうございますか?
この2~3か月で世界の情勢は一変し、国内旅行はおろか、海外旅行なんて夢のような事態になってしまったけれど、今の間に、お家で‘行ってみたいところ研究’をなさるのも良いのでは?
バンコクに関して、ホム マリがお薦めしたいところは数あれど、中でもここ数年の‘SNS映え’の波に乗り、瞬く間にその存在が知れ渡ったバンコクのお寺、ワットパクナム。
お寺の名前までご存知なくても、ガラスの仏舎利の上にエメラルドグリーンの天空が描かれた空間のお写真を目にされたことがある方は、多いのではないかしら?
バンコクのお寺巡りといえば、ワットプラケオ(エメラルド寺院)、ワットアルン(暁の寺)、ワットポー(涅槃寺)といった、定番のお寺もやっぱり外せないけれど、新しい見どころのあるお寺の参入は、バンコク大好きリピーターの方々も興味をそそられると思うの。
もちろんホム マリも興味津々で、お伺いしてみたわ。(2020年1月初旬よ。)
今日は、そんなバンコクの新しいお寺巡りには欠かせない、「ワットパクナム」のお話。
チャオプラヤ川の向こう
ホム マリが「ワットパクナム」に行ってみたいな!と思うようになって、ふと思ったのが、‘「ワットパクナム」はどこかしら?’ということ。
そこで調べてみると、あら、川の向こうなのね。
確かに、BTSが川を越えて数年は経つし、2019年には、MRT(地下鉄)も川向うまで延伸したので、昔のことを考えると、格段に行きやすくなった地区ではあるわね。
でも、実はホム マリ、チャオプラヤ川を日常生活で渡ったことがあるのは、ワットアルンを訪れたときと、川沿いのホテルを利用するときくらいで、更にその奥地、所謂トンブリ地区に足を踏み入れたことはなかったのよ。(アイコンサイアムも川沿いだものね。それに、昔のローズガーデンとかは別としてね。)
イメージ的には、バンコクの中でも‘郊外’で、よほどの用事がない限り訪れることのない地区だったわ。
でも、そんな‘他に何もなさそうな場所’にあるお寺が、これだけ人気を高め続けているには必ず理由があるはず!と思って、逆にこれは必ず行ってみたいと思ったの。
そこで、タクシーで訪れるにしても最寄り駅からの方が良いわよねと思って調べてみると、どうやら新しく延伸したMRTバーンパイ駅からは、歩けないこともないようね。
そしてBTSでは、タラ―トプル―という駅からソンテウという乗り物が出ているとのこと。
まず、MRTの駅から歩く案、徒歩5分前後ならホム マリも考えたけれど、途中で休憩できそうなショッピングセンターもない中、10分以上タイの炎天下の中を歩くのは、ホム マリの中ではすぐに消えたわ。(到着した先でも、お寺の敷地の中を歩くわけだしね)
BTSタラ―トプルー駅からだとタクシーでもソンテウでも行けそうだわ、ということで、ホム マリは、そちらからお伺いすることにしたわ。
タラ―トプルー駅の2番出口(上のお写真は、2番出口を出たところよ。)を降りるとすぐに、小さな車寄せがあって、バイタクのお兄様が何人か客待ちをされていたわ。
すると、ホム マリに、「ワットパクナム、ソンテウ」と仰りながら、ここだよ~!とジェスチャーしてくださったの。コップンカー!
以前バンコクに住んでいたとはいえ、初めて降り立つ場所で、こうしてお声を掛けて頂けたことは、とても心強くて、嬉しかったわ。
その瞬間からタクシーではなく、ソンテウで行くこと決定!
(まあそれだけ、ここで日本人がきょろきょろしてるってことね。笑。)
因みに、ソンテウとは、ピックアップトラックの荷台を改造して座席を設け、屋根を付けた乗り合いの車よ。
ホム マリがタラ―トプルーに降り立ってから、ほぼ待つことなく、ソンテウはやってきたわ。(乗車前には、必ず運転手さんにワットパクナム?と確認なさってね。)
ソンテウで約10分、まだまだローカル色濃いトンブリの景色を眺めながら、ワットパクナムへ。(ホム マリが利用したときは、8バーツだったわ。)
話題の仏塔は、お寺の一部
こちらのお写真は、ワットパクナムの入り口で、このすぐ前でソンテウが停まるので、すぐにお分かりになるわ。
このトンネル状の通路を進んでゆくと…
こちらのような看板が出てくるので、お詣りなさりたい順にどうぞ。
ホム マリは、先ずは第一の目的、仏塔に直行。
お写真で有名な、エメラルドグリーンのイメージから、外観も派手なものを予想していたホム マリには、ちょっと意外だったけれど、真っ白な仏塔。
でも、とても巨大で、圧倒されるわよ。
ワットパクナム自体は、結構古く、由緒あるお寺だそうだけれど、こちらの仏塔が完成したのは、2012年だそうで、そこからほんの数年でバンコクを代表するような、人気のお寺となったのね。
では、仏塔の中へ。
こちらのエレベーターの注意書きにもあるように、エレベーターが動いているのは週末だけよ。
ホム マリは、丁度週末にお伺いしたので、エレベーターで5階へ。
そして、5階に降り立つと…
すぐにこちらの空間が現れるわ。
予想以上の迫力に、息をのみ、しばし呆然と立ち尽くしたわ。
正面に回って座し、天井を見上げると、幻想的な世界に引き込まれていく感じで、不思議な錯覚を覚えるのよ。
確かに、瞑想のための空間。
天井の壁画もさることながら、柱の彫刻が細かくて、華やかなのよ。
仏陀の後ろの木(菩提樹かしら?)、一本一本全部違うのよ。
お部屋全体が、極彩色の壁画で彩られ、圧巻。
仏舎利の裾には、ガラス製のナーガ。
古いお寺では見ることのできない、仏教芸術だわね。
暫く座ったまま、小宇宙をさまよっているような感覚、これは決して写真だけでは伝わらないと、実際に行ってみて思ったわ。
だからこそ、人々を引き寄せ、瞬く間に指折りの人気のお寺となったのね。
ホム マリは、この光景をずっと見ていたい衝動にかられ、なかなかこのお部屋を立ち去ることができなかったわ。
仏塔以外もお詣りを
こちらは、ワットパクナム本堂入り口の屋根よ。
いかにもタイのお寺らしい佇まいね。
この入り口を入ると中は、広く、いろんなセクションに分かれているわ。
ホム マリがお伺いしたのは、週末ということもあってか、地元の方々が、血圧を測ったりして、簡単な健康講座みたいなのが開かれているかと思えば、お線香やお花をあげてお祈りされている場所もあったりして、お寺がある種のコミュニティを形成しているように感じたわね。
そして、境内を散策していると、ふと巨大な影が現れたので、見上げると。
大仏様!!大き過ぎませんか?
すぐに全体が見渡せる場所へ。
ホム マリがお伺いしたときは、この様に、お顔を辛うじて拝める感じだったけれど、2020年中に開眼予定だそうよ。
こちらの大仏様も、きっと話題になると思うわ。
だって、度肝級のお姿だもの。
こうして、観光客のホム マリも、有難いものを色々拝見させていただいて、ワットパクナムを後にすることに。
お寺の周辺は入り組んだ細い路地っぽいので、タクシーは諦めて、来た時と同じようにソンテウで戻ることにしたわ。
帰りのソンテウ乗り場は、降りた場所よりちょっと手前の小さな橋を渡ったところにあるセブンイレブンの前よ。
上のお写真は、そのセブンイレブンからワットパクナムに通じる小道を撮ったもので、この建物の奥に細い運河があるのよ。
そして、BTSタラ―トプルー駅での降り場は、駅を通り越した先の道路脇なの。
だから、‘駅過ぎちゃった!’と心配なさらなくても大丈夫よ。
こちらは、タラ―トプルー駅のホームからの光景なのだけれど、白亜の仏塔と、大仏様の頭がかすかに見えるのよ。
十数年前には、この仏塔もなく、この駅もなかったこの地に、海外からも観光客が訪れるようになり、次の十数年の間には、この駅からは仏塔も大仏様も新しい建物に遮られて、見えなくなっているのかなぁ、なんて思いながら電車を待っていたわ。
それくらい、バンコクは進化し続けている街だものね。
「ワットパクナム」は、そういった意味でも、今のバンコクを代表するお寺かもしれないわね。
そして、その進化をまた日本からも伺って楽しむことが近いうちにできますように!
それでは、皆さま、チョクディーカ。
ワットパクナムはどこかしら?
BTSタラ―トプルー ソンテウで約10分