皆さま、ご機嫌麗しゅうございますか?
日本でも‘タピオカドリンク’が定着して久しいけれど、東南アジアでは、それに近い、‘元祖’ともいうべきスイーツがあるのよ。
各国ごとに、それぞれ発展・進化を遂げているようだけれど、タイでは、‘ロートチョン・シンガポール’と呼ばれているわ。
今日は、バンコクにある、‘ロートチョン・シンガポール’発祥のお店、「シンガポールポーチャナー」のお話。
本物レトロな食堂の懐かしスイーツ
ところで、‘ロートチョン・シンガポール’ってどんなスイーツ?と思われる方、多いと思うわ。
日本でも馴染みがあるものとして、フィリピンのハロハロや、ベトナムのチェーに近いスイーツといえるかしらね。
それらの中に、緑色をしたニョロっとしたゼリーみたいなのが入っていると思うのだけれど、タイの‘ロートチョン・シンガポール’は、その‘緑色’を使ったタピオカスイーツなのよ。(米粉バージョンのロートチョンもあるみたいね。)
こちらが、「シンガポールポーチャナー」さんの‘ロートチョン・シンガポール’なのだけれど、底の部分にロートチョンとシロップ(ジャックフルーツ入り)、ココナッツミルク、そこにクラッシュした氷が入れられて、よく混ぜて頂くのよ。
ロートチョンがなぜ‘緑色’なのかというと、バイトゥーイ(パンダンリーフ)という‘東洋のヴァニラ’とも呼ばれているハーブで色付けされているからよ。
そして、‘ロートチョン・シンガポール’のお味はというと、ココナッツミルクの優しい甘さの氷に、ロートチョンのプリプリ食感と、ジャックフルーツのシャキシャキ食感が加わり、とても楽しい味わいなの。
そこに、ほのかにバイトゥーイの香りが、南国を感じさせてくれて、ハロハロやチェーのような派手さはないけれど、素朴な味わいが、日本人のホム マリですらノスタルジーを覚えたわ。
実際、子供のころに頂いた、コンビニやスーパーマーケットで売っている、カップに入ったかき氷(真中にラクトアイス的なアイスクリームが入っているアレよ!)の溶けかけの状態をふと思い出したもの。
でもなぜこのタイのスイーツが‘シンガポール’?お店の名前も‘シンガポール’?と思って調べてみると、昔、シンガポール座という映画館があって、その前のお店ということで「シンガポールポーチャナー」とお店を命名し、そこで出したロートチョンを‘ロートチョン・シンガポール’と呼ぶようになったということらしいわね。
「シンガポールポーチャナー」さんは、デザートの‘ロートチョン・シンガポール’が有名で、その名が知れ渡っているけれど、麺類も提供されている食堂なので、ホム マリがお伺いしたときも、お食事目当ての方とロートチョン・シンガポールがお目当ての方とが混ざりあう、面白い店内だったわ。
ホム マリがお店の中で、‘ロートチョン・シンガポール’を楽しんでいるとき、タイ人のおじ様とおば様(60代くらいかしら)の10名くらいの団体がお越しになって、この‘ロートチョン・シンガポール’を召し上がり始めたの。
その召し上がっている表情が、皆さま学生のようで、なんとも微笑ましく、ホム マリには、お話しになっているタイ語は分からなかったけれど、「変わっていない、懐かしいお味ね!」とでも仰っているようで、ほっこりした気分になったのよ。
こういった光景に出逢えたのも、老舗の「シンガポールポーチャナー」さんだからこそといえるわね。
そんな、‘昔ながら’をおさえつつ、お店の外で見つけたのがこちらの看板よ。⇓
wong naiというのは、タイ版食べログのようなもので、レストランやグルメ情報サイトなのだけれど、‘users’ choice’ということは、食べログアワード的なものに選ばれたっていうことね。
この様なサイトやSNSを使いこなす世代からも愛されている「シンガポールポーチャナー」さん。
幅広い世代に親しまれ、これからも末永く‘元祖’を伝えていって欲しいわ!と思えるお店だったわ。
それでは、皆さま、チョクディーカ。
シンガポールポーチャナーはどこかしら?
MRTファランポーン 徒歩15分
MRTワットマンコン 徒歩10分